2泊3日の大雪山縦走の2日目。起床後は毛雲岳へピストンしてから白雲岳避難小屋へ戻ります。
天候が心配されたけど2日目メインの行程では最高の天気に恵まれました。ずっと歩きたかったルートを歩けた2日目はとても思い出深いものとなりました。
起床は4時ちょうど。前日から暇すぎてゴロゴロしていたので睡眠は十分です。
外に出たら快晴でテンション上がります。やっぱりお日様ってあったかい。それでも忠別岳にはガスが流れていて山頂は見えませんでした。
忠別岳避難小屋もオレンジ色に染まっています。
こちらは避難小屋横にあるトイレ。右の扉は壊れて閉じず。加えて中も見えてしまいます・・。
朝ごはんはインスタントラーメン+ソーセージでササッと終了たぶん足りないけど途中で休憩がてら何か食べれば大丈夫。
その後は再度今日使う分の水を取りに行きます。雪渓沿いに下って行った先に水場はあります。ちなみに自分が使っている浄水器はSUPER DELIOSというもの。1回300mlを浄水できるので、2Lのプラティパスなら7回くらい必要です。
結構手間かかるし水が冷たすぎて指が痛くなるので、もう少し楽にできるものが無いか探してみようかな。
さあ準備して出発します。6時ちょっと前だけどまずは化雲岳に向かうために五色岳へ。
ツアーの方々はトムラウシ南沼でテント泊の予定らしいので化雲岳から戻ってくるときに再度お会いするはず。もう1人の女性は昨日濡れてしまった為、本日予定を変更してクチャンベツ登山口へ下山するようです。
避難小屋から分岐に来るまでで朝露の洗礼を浴びました。昨日雨が降っていたのでそれなりに濡れるだろうとは思っていたけど、すでに結構びちゃびちゃ・・。
上はウィンドブレーカを着ているけど下は登山パンツのまま。下だけカッパを履こうか迷ったけど結局履かずに歩き始めました。
五色岳方面もどうやらガスがすごいようす。
この日もいたるところでコマクサに会いました。ちょうど逆光になって雫が良い感じに撮れました。
びっしりと朝露をまとった下草たちが自分の登山靴を攻撃してきますが、気にしてもいられないので構わずに足をガンガン前に出して進んできます。
五色岳に到着したけど山頂標識って無かったっけ?
避難小屋分岐から30分くらいだったけど、山頂直下は少し急登になるかな。でもそこまでは比較的ゆるい登りなのでゆっくり登ればそれほど辛くは無いはず。
そしてハイマツ帯でしっかり濡れました。
化雲岳に向かうには再びハイマツ帯を歩いて行く必要があります。そしてその先に目指している光景が目の前に広がるはず。
勢いよく飛び込んだハイマツ帯ではウィンドブレーカから水が滴るくらいにビショビショに。向こうからも歩いてきた人がいたけどカッパ上下を着ていたけど全身ずぶ濡れ・・。
結果自分もハイマツ帯を抜けるころにはずぶ濡れ状態だったけど、これは五色岳山頂でカッパを着るべきだったと反省しています。
この日はたまたま太陽が出ていて風も無かったのでこの後濡れた服が乾いたけど、天候が悪く冷たい風が吹いたらければマジで危険な行為だったと思います。やっぱりめんどくさがらずに必要なことはしないとダメですね。
ハイマツ帯を抜けたらボーナスタイムに突入。ずーっと見たかった景色が広がっていました。正面にトムラウシを眺めながら歩き、そして次第に視線の先を化雲岳に変えながら進んでいきます。
天気も良くて最高の時間でした。
途中では沼みたいのも幾つかありましたね。トムラウシが映り込む角度を探したけど木道の上からだと無理かな。
あと2か所ほど新しい熊糞があったけど、歩いていて獣臭は感じなかったですね。
ヒサゴ沼と化雲岳との分岐近くで3匹のエゾシカにガン見されるw。少し進めばその分距離を取ってを繰り返しながら歩きました。
自分は分岐から化雲岳方向に進みます。
化雲岳到着。五色岳からは1時間ちょっとかかりました。右奥には旭岳が見えるはずですが、今はガスがかかってしまいその姿は見えず。
以前トムラウシ短縮路からヒサゴ沼でテント泊した時に化雲岳山頂から見た五色岳へ通じる木道を見た時に、いつかあそこを歩きたいなあと思っていたことができてうれしいですね。
五色岳からずっと太陽を背中にして歩いてきたので、ハイマツ帯でびしょ濡れになったズボンの裾の後ろ側は完全に乾いていました。まだ前面は濡れているけど、これから五色岳に向かう間に乾いてくれるはず。
ただ靴だけはこの後白雲岳避難小屋についても濡れたままでした。靴の中まで染みてしまったので仕方ないですね。
ザックを下ろして、しばし景色を見ながら休憩します。
ではそろそろ戻ります。来た道ではなくヒサゴ沼へ向かうルートから帰ることに。今度は逆側からのボーナスタイム。トムラウシには雲がかかってしまったけど咲いている花を見ながら歩くだけで十分楽しい。
すれ違うだろうと思っていたツアーの方々とは2個目の熊糞のところでスライドしました。南沼でのテント泊はどうだったかな。
五色岳まで戻ってきましたが、行きにずぶ濡れにされたハイマツ帯はなんとほぼ乾いており、全くと言っていいほど濡れませんでした。太陽の力ってあらためてスゴイですね・・。
これから向かう忠別岳はガスの中、2日目の行程では忠別岳への登りが一番キツイ場所になると思います。
五色岳から下るハイマツ帯もほぼ乾いており濡れることはありませんでした。
ただ少しずつガスが出てきて忠別岳避難小屋との分岐に到着する頃には太陽は完全に隠れてしまいました。小腹が空いたのでプロテインバーを食べてしのぎます。
さあ今日一番の頑張りどころである忠別岳の登り開始です。こちらのハイマツ帯はまだ朝露が残っており少しウィンドブレーカが濡れています。
昨日の下りでは感じなかったけど、なかなか雰囲気のある山道ですね。
山頂に近づくにつれてガスはどんどん濃くなっていきました。昨日見下ろしていい景色だったチングルマは見上げてもいい景色ですね。
山頂付近で全部で15名くらいとスライドしました。うち1組は10人くらいのツアーだったけど、少しずつ道外からのツアーも戻りつつあるようです。
忠別岳山頂に到着しましたが真っ白。昨日も雲やガスは出ていたけど化雲岳は見えていたのに。風は少し強めだけどもう暑いので着ていたウィンドブレーカを脱いでしまいます。
一口だけ吸水したらそのまま忠別沼へ向かいます。今日の目的地である白雲岳避難小屋までようやくあと半分ですね。
忠別沼のまわりはワタスゲがたくさん、でも少し小さめかな。
この日は風が強くて忠別岳は写り込みませんでした。いつかキレイに写り込んだ忠別岳を見てみたいですね。
忠別沼を後にして1833や平ヶ岳を越えていく途中のハイマツ帯で気になったことがひとつ。五色岳からの下りでもそうだったんだけど、ウィンドブレーカやザック、腕時計まで緑色の粉がついてすごい汚れていました。ひと払いすれば簡単に落ちるんだけど、どうやらこれはハイマツの花粉だったみたい。
ためしにハイマツをポールで叩くと花粉が風にのって飛び散りました。
まさかハイマツに受粉されていたとは・・。自分は花粉アレルギーとかはないので大丈夫だけど、アレルギー持ちの人はこれからハイマツ帯を通る時は注意が必要ですね。
昨日はガスガスで何も見えなかった高根ヶ原を歩いて行きます。
少し風が強くなってきました。残念ながら旭岳方面は大きな雲で隠されているけど、晴天の中を歩けるだけでも幸せです。
今回の山行で一番見た花はもちろんチングルマだけど、場所によってはすでにフサフサになっているものも。
白かった一面の花畑が今度はすべてフサフサになるのも面白そうですね。
高根ヶ原の分岐まで来ました。少しお腹減ってきたので休憩して何か食べようかとも思ったけど、ここまで来たらあと1時間程度なのでこのまま押し切って歩ききる事にします。
高根ヶ原の分岐が吹きっさらしの場所だったていうのもあるかな。
こちら側から見る緑岳は初めてで新鮮。結構ボリューム感のある山なんですね。
さすがに疲れてきたけど白雲岳も見えてきてもう少し。
ようやく避難小屋が見えてきました。遠くからでも工事の音が聞こえてきます。
チングルマやエゾツガザクラ、アオノツガザクラが出迎えてくれます。
白雲岳避難小屋周辺にはキバナシオガマなども咲いているけど、高根ヶ原方向に少し歩いたほうが花は楽しめますね。
と言うことで無地に白雲岳避難小屋に到着。13時に到着したので忠別岳から3時間でした。
明日は下山だけなので2泊3日でもキツイ行程は今日まで。歩き切れて満足です。
テント場に到着した時にはすでに4張りくらいテントがありました。
管理人さんに声をかけてテントを張る場所を支持されます。自分の場所はプレハブの前。風よけに奈留かと思ったけど逆に風の通り道でしたw。
300円の利用料と合わせて明日は朝7時からヘリでも資材搬入があるのでそれまでに撤収することを言われます。明朝はゆっくりするつもりだったのでちょっとスケジュールを考え直さないとダメですね。
キレイにピンと張れなかったけど、まあいいでしょう・・。
お腹は減っているけど空腹感は少しだけなので、コーヒーと羊羹で済ませることに。
まずは水場に行って1Lだけ水も持ってきます。煮炊き用なので浄水はせず。今回バーナーとは別に100均売っている固形燃料(3個入り)も持ってきました。下の受け皿はエスビットのやつ。
風に弱いけどコーヒー1杯くらいのお湯なら沸かせました。でももう少し火力欲しいかな。
濡れた登山靴も乾かしたいのでその後はテント内でゴロゴロ。靴の中に風が当たるように横倒しにしておいといたら大分乾いてくれました。
晩ご飯の時間になりました。尾西の五目ごはんにすき家の冷凍牛丼のもと。もちろんすでに自然解凍されているので少し湯煎すればOKです。普通のレトルトでもいいけど、それだと少し大きすぎるのでちょっとした味変用に使うのには小さくて自分的にはちょうどいいかな。
それに焼き鳥の缶詰の肉も一緒にのっけて食べたけど見た目がひどかったので写真はありませんw。
あとはもう寝るだけ。テント内で横になっていたらこの日も少しパラパラと雨が降り出しました。1時間に数分だけ降っての繰り返し。今回は夕方の天気に恵まれなかったみたいです。
疲れもあって結構ウトウトしていたけど、ふと目が覚めたらテントの中からでもわかるくらいに外の雰囲気がやばいことに気づきます。
外に出たらあたりはピンクとオレンジがまじりあったような色に。空も雲に覆われているけど、赤岳方面が少しだけ抜けてもくもくと湧き上がるような雲もピンク色に染まっていました。
この日の最終的なテントは全部で15・6張りくらい。ずーっと発電機が動いているので、その音が少し気になったかな。
なんとも不思議な景色を見たらテントに入って眠りにつきます。その後再び雨が降り始め最終的には結構な雨となり雷も鳴りだしました。今晩だけ乗り越えればいいので多少テント内に浸水したとしても我慢します。
明日は最終日、どんな1日になるか楽しみです。
実際に歩いた山行時間を確認したい方は下記ヤマレコをご参照ください。
https://bit.ly/2ZFRmg4
ではまた~。
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